東京国立近代美術館

東京国立近代美術館で、今期の所蔵作品展「MOMATコレクション」開催!3つの見どころを紹介

東京国立近代美術館にて、2022年10月12日(水)〜2023年2月5日(日)の期間、所蔵作品展「MOMATコレクション」が開催されます。


東京国立近代美術館にて、2022年10月12日(水)〜2023年2月5日(日)の期間、今期の所蔵作品展「MOMATコレクション」が開催されます。

「MOMAT コレクション」は、13,000点を超える東京国立近代美術館の所蔵作品から選りすぐりの約200点を、会期ごとに3フロア、12の部屋に分けて展示。19世紀末から現代までの日本美術の歴史を、海外作品も交えながら、毎回多様な切口で紹介しています。

今回のMOMATコレクション展の見どころは3つ。

1953年に行われた「抽象と幻想」展を振り返るプレイバック「抽象と幻想」展、第一次世界大戦から第二次世界大戦の時代(1920〜30年代)の作品を紹介する「解体と再構築」、1980年代の日本にスポットを当てた「80年代のニューフェースたち」です。

また、企画展ギャラリーでは「大竹伸朗展」も同時開催されます。

プレイバック「抽象と幻想」展(1953-1954)|69年前の実験!

▲長谷川三郎「抽象と幻想」展 展示パネル(部分)1953年

【所蔵品ギャラリー3階7 室・8 室】

2022年12月に開館70周年を迎える東京国立近代美術館。

今回のMOMATコレクション展では、初期の重要な展覧会である「抽象と幻想 非写実絵画をどう理解するか」展(1953年12月1日~1954年1月20日)を振り返ります。

開館1周年を迎えるにあたって行われた「抽象と幻想」展は、名品を並べるという従来型の展示とは異なり、同時代の作家を特定のテーマの下で取り上げる新しい試みでした。「抽象」と「シュルレアリスム(幻想)」というモダンアートの二大潮流をめぐって構成された展覧会とは、果たしてどのような内容だったのでしょうか。

7室では、残された資料や記録を元に制作した再現VRを投影。VRを通して、当時の展示空間を追体験してみてください。

8室では、「抽象と幻想」展の出品作品を中心に50年代の作品を展示。

初期の実験的な展覧会をリアルとヴァーチャルの両面で楽しめます。

「解体と再構築」|世界の不安と表現の模索

▲古賀春江《海》1929年

【所蔵品ギャラリー4階3室】

東京国立近代美術館のコレクションの中でもとりわけ充実している1920〜30年代。第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけての時期は、既成の概念や枠組みを超えようとする新しい表現が次々に生まれた時代です。

たとえば、対象を断片化・変形して抽象化を進めたり、新聞紙や壁紙など、もとは別の機能を持っていた素材の断片を画面に取り込んだりして、イメージの解体と再構築を試みるような作品が多く現れます。

一方で、そういった前衛的な表現と正反対にも見える、素朴さや原始性への憧れ、あるいは古典古代の再発見など、根源性や普遍性への関心が高まったのもこの時期の興味深い特徴といえるでしょう。

こうした模索の背景には、大戦によって世界が受けた傷の深さや、次なる戦争への不安の高まりといったものがうかがえます。

「80年代のニューフェースたち」|新時代の新進気鋭

▲秋岡美帆《そよぎ》1988年

【所蔵品ギャラリー2階12室】

企画展ギャラリーで開催する「大竹伸朗展」(2022年11月1日~ 2023年2月5日)にあわせて、大竹が注目を集めるようになった1980年代の日本にスポットを当てます。

この時代には、「ニュー・アカデミズム」「ニュー・ミュージック」「ニュー・ペインティング」といった言葉に象徴されるように、新しい価値に支えられた現象が次々と生まれました。

広告文化や雑誌文化が花開き、現代思想がもてはやされ、サブカルチャーが興隆。

美術の世界では、大衆文化のイメージを取り込んだ作品や、空間に作品を展開するインスタレーションなど、新しい表現が次々と試みられるようになりました。

ここでは、国立近代美術館のコレクションから、大竹と同様、80年代に若くして活躍するようになった作家たちの作品が紹介されます。

所蔵作品展「MOMATコレクション」開催概要

会期 2022年10月12日(水)〜2023年2月5日(日)
時間 10:00〜17:00
(金・土は10:00〜20:00)
※入館は閉館30分前まで
休館日 月曜日(1月2日、1月9日は開館)
年末年始(12 月28 日~1月1日)
1月10日(火)
会場 東京国立近代美術館
所蔵品ギャラリー4F〜2F
住所 千代田区北の丸公園3-1
(東京メトロ東西線「竹橋駅」(1b出口)徒歩3分)
観覧料 一般 500(400)円
大学生 250(200)円
※高校生以下および18 歳未満、65 歳以上は無料
※障害者手帳を提示の方とその付添者(1名)は無料
※()内は20 名以上の団体料金。いずれも消費税込
※金・土の17:00以降は、割引料金。一般300円、大学生150円
※11月3日(文化の日)は無料観覧日
URL https://www.momat.go.jp
問い合わせ 050-5541-8600
(ハローダイヤル)

【同時開催】企画展「大竹伸朗展」

会期 2022年11月1日(火)〜2023年2月5日(日)
URL https://www.takeninagawa.com/ohtakeshinroten/

※「大竹伸朗展」のチケットで、入館当日に限り所蔵作品展「MOMATコレクション」もご覧になれます

広報さんからのメッセージ

東京国立近代美術館は2022年12月に開館70周年を迎えます。開館1周年に行った「抽象と幻想」展を振り返るなど、今回も充実した展示となっています。ぜひご期待ください。

※新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡散防止のため、開催内容、開館時間等が変更になる可能性があります。最新情報はウェブサイトにてご確認ください。

 

ライター:青井千夏

イベント情報

開催日
2022/10/12 ~ 2023/02/05
開催時間
10:00〜17:00 (金・土は10:00〜20:00) ※入館は閉館30分前まで  
会場名
東京国立近代美術館 所蔵品ギャラリー4F〜2F
会場場所
千代田区北の丸公園3-1
チケット
一般 500円(税込)
大学生 250円(税込) 
※高校生以下および18 歳未満、65 歳以上は無料
※障害者手帳を提示の方とその付添者(1名)は無料