こんにちは、SPOT編集部のホラー映画大好きたのうえです。

外出自粛開始からはや3ヶ月。いつの間にか季節も変わり、気温が30度近くまで上がる日も増えてきましたね。

本格的な夏の訪れまであと僅かですが、夏が近いということはアレの季節も近づいてきたということ……

そう……

怪談です。

夏になると軒並み増える心霊番組、貞子や着信アリなど人気作が多いホラー映画、デートの定番お化け屋敷……。怖いと分かっていても何故か引き寄せられてしまうのが心霊の類です。

今回は様々な心霊系の中でも、あまり馴染みがない「怪談」にフォーカスしたイベントを紹介します。ちなみに怪談とは、

かいだん【怪談】

 1.化け物・幽霊などの出てくる気味の悪い話

 2.真相がさだかでなく、納得のいかない出来事。 (goo辞書より引用)

つまり、「ほんとうにあった怖い話」も怪談ですし、都市伝説や自分が体験した不思議体験なんかも怪談に入ります。

で、6月6日にこの「怪談」のオンラインイベントが開催されます!

名前は「OKOWA connect」

そしてなんとこちらのイベント。その総利益の80%は外出自粛により営業を停止しているトークライブスペースに寄付、20%を医療従事者に寄付予定で、すでに500万円を超える支援金が集まっているんです。すごい。

というわけで、今回OKOWAを主催している有限会社ちゅるんカンパニーさんにビデオ取材をさせていただきました!急な依頼な上に怪談の知識も全くない我々にも「怪談の魅力が伝わって寄付に繋がるなら!」と取材を受けてくださったので既にめちゃめちゃ良いイベントな気がする。

新しい表現が次々生まれ、隠れファンも多いという怪談の世界の話から、トークライブスペースの現状、イベントの開催経緯まで詳しくお話を伺ってきました。

 怖い話の総合格闘技 OKOWAとは

OKOWA(オコワじゃなくてオーコワ)とは、毎年開催されている怖い話のチャンピオンを決める大会。自慢の怪談話を持つ者達がプロアマ関係なく怪談を披露し合い、1対1のトーナメント形式で競い合います。

怖い話した後とは思えない写真です

最も怖い話を語った人には「最恐」の称号とチャンピオンベルトが贈呈されます。

ジャンルは、実話、都市伝説、落語、講談など怖ければなんでもアリ。出演者はプロの怪談師からミュージシャン、お笑い芸人と様々。極上の怖い話を持っていれば素人でも参加可能です。チャンピオン防衛戦なども開催されており、まさに怖い話の総合格闘技です。

今回の「OKOWA connect」は、チャリティのためにOKOWAがオンラインで開催する特別なイベントなのです。

イメージより身近で聴きやすい「怖談」

こちらが今回お話を伺った有限会社ちゅるんカンパニー代表 三好さん。

勝手に闇の魔法使い的な方が主催されてると思ってビビっていたのですが普通に陽気な良い人でした。

今回のOKOWA connect project、支援金が現時点で500万円ってすごいですね。失礼ながら、正直かなり驚きました。

若い方は怪談って馴染がないですよね。昔は夏になるとテレビで怪談特集もやってましたけど、今誰でも知っている怪談師は稲川淳二さんくらいですかね。

嫌だなー恐いなーって方ですね! あとは、着物着て、ろうそく立てて、暗いトーンで淡々と話して、最後にいきなりお前だーー!!!! ……みたいな感じですよね。

あ、それは完全に勘違いです。 勿論それぞれの個性があるのでそういう方もいますが、この方みたいに普通に友達に話すみたいな軽いノリで話す人もいます。

 

いや、こわっ!!(是非見てみてください)

中山功太さんは現チャンピオンですし、本業は芸人さんなので話術は相当ですね。

先に言って下さいよ!でも、確かに私がイメージしていた怪談とはかなり違いますね。どんどん引き込まれましたが、思っていたよりはかなりライトに聞けました。普通にTシャツだし。あと怪談師以外も出場できるんですね。

そうですね。人間生きていると理屈では説明できない不思議な現象に出会う事もあると思うので、アマチュアの方も事前に予選はありますが参加可能です。なので、我々は出場者の方のことを怪談師ではなく「怖談師」と呼んでいます。

もし不思議な現象に出会ったら一人で抱え込むなんて耐えられないので、ここで話して消化するのは大いにアリですね……

あと、個人的には三木大雲さんのこの話はかなり凄いので見て欲しいですね。

いや、最後、こっっっっわ!!!!!!!!!!

怖いのは間違い無いんですが、なんかもう凄すぎて『してやられた』って思ってしまいました。

よく出来ている上に、実話なので普通に勘弁して欲しいですよね。

ちなみに、OKOWAは実話、都市伝説、自分が経験した話など、とにかく怖い話であればなんでもオーケーなんですよね?

そうですね。心霊現象や幽霊が出てくるような怖い話じゃなくて人間が怖い話、略して人怖もオーケーです。なので、ヤバイ経験が多そうなルポライターの方や雑誌編集者の方にも参加してもらっています。

マジでなんでもアリなんですね。あとは王者にはチャンピオンベルトを渡すって発想も面白いと思いました。

自分とOKOWA発案者の松原タニシさん(事故物件住みます芸人)が格闘技好きだったので、怪談も1対1で対決したり、チャンピオンベルトの防衛戦とかまでやれば怖い話に興味がない方にも関心を持ってもらえるかなと思ったんです。あとは怖い話は同じ話を何度も使えないので、一回の話の価値が最大になるような大舞台を作りたいという気持ちもありました。

9分20秒あたりからの怖談師の登場とかは確かに格闘技っぽい……!これから怖い話をするぞって雰囲気では無いですが、緊張しすぎない空気感が良いですね。

売り上げをトークライブスタジオへ届ける「OKOWA connect project」

OKOWAは6月6日にリモートで怪談を行うイベントを開催するそうですが、その視聴券の総利益80%を外出自粛により営業を停止しているトークライブスペースに寄付、20%を医療従事者に寄付するそうですね。

はい、ありがたいことに既に500万円以上のご支援をいただいています。とはいえ、トークライブスペースも医療従事者も厳しい状況なので引き続きご支援はお待ちしています。

何度聞いても500万円ってすごいですね。それだけ怪談ファンがいるって事ですもんね。

怪談のファンって実はたくさんいるんですよ。OKOWAに出ている人たちも元々は怪談集めが趣味って方も多いですし。でも、アイドルやバンドみたいにファンクラブがある訳じゃないので、目に見える人数は少ないんです。

確かに推し怪談のグッズを身につけたりとかできないですもんね。

でも実際イベントを開くと、「いつもどこに隠れてるの!?」ってくらい人が来てくれます。とはいえ我々もこんなにご支援頂くとは思っていなかったので本当にありがたい限りです。

トークライブスペースの深刻な支援状況

トークライブスペースも休業で当然厳しいことが想像できますが、実際のところどのような状況なんでしょうか?連日の報道でもトークライブスペースの情報は中々目にできず……。

トークライブスペースも社会にとって大切な場所だと思っているのですがどうしても、今は世間から置いてけぼりの状態になってしまっているんです。

ほう……。

音楽ライブを行うライブハウスも厳しい状況に置かれているのは間違いないんですが、割と早い段階でミュージシャンの方が支援をしたり、タワーレコードさんが支援をしていたじゃないですか。でもトークライブスペースって、そういった支援が圧倒的に少ないんです。

タワレコードが行なったライブハウス支援

確かに、企画を支援する活動は目にしますが、スペース自体を支援してるのってあまり見たことがないです。

トークライブって行く人と行かない人がかなり極端に分かれるので、スペースがあること自体知らない人も少なくありません。でも、人の世界を広げる大きなきっかけになる大切な場所だと思っています。そこが失くなったら困るという人も大勢いて、今回ご支援くださった方の中にも、トークライブスペースを守りたくて支援の手段を探していたという人が多かったんじゃないかなと思います。

トークライブスペースがなくなったら、怪談をする場所もなくなってしまいますもんね。

そうですね。いつもは隠れている怪談ファンの方達が一斉に動いてくれたおかげで、大きな成果に繋げることができそうです。

具体的な支援方法は、グッズ付きチケットを購入するだけ!

支援の方法としては、6月6日のイベントの視聴券を購入すればいいんですか?

そうです!ただ、視聴券だけの販売は無く、今回のために作ったオリジナルグッズがセットでついてきます。

ほー!

4500円、7000円、8500円、25000円、30000円の5コース販売されていて、怪談とはあまり関係ないオシャレな限定デザインのグッズになっています。

マスクすごく可愛いです!

マスクはOKOWAに出演している文様作家のApsu Shusei(アプスー・シュウセイ)さんにデザインしてもらいました。怪談はよく知らないけどマスクのデザインが可愛いから買ってくれたという方もいましたね。

全国各地の怖談師がリモートで集結! OKOWA connect のイベント内容は?

6月6日のイベントは、具体的にどんな内容になるんでしょうか?

前半は総勢20名以上の怖談師によるリモート怖談祭です。全国各地の怖談師に、我々が支援させていただくトークライブスペースや、自宅から怖談をしてもらいます。

リモートならではの現象とかが起きそうで怖いですね……変なものとか映らないと良いな……。

それも含めて楽しんでいただければ(笑)これだけの人数が集まることもそう無いので、一人一人の表現方法の違いなんかも比べて見て欲しいですね。歴史は長くても、実は型が決まっていないカルチャーなので、それぞれ個性的で本当に面白いです。

そして後半は、現チャンピオンの中山功太さんのチャンピオン防衛戦です。我こそはという4名の怖談師がチャンピオン中山功太に挑みます。ちなみに、こちらは無料配信です。

本気の決勝戦ですよね? めちゃめちゃレベルの高い怪談が無料で聴けちゃうってことですか?

そうですね。間違いなく一年に一度しか出ない最高品質の怖い話が聴けると思います。相当お得です。

なんで無料なんですか??? 「うまい話には裏がある」みたいな怖い話……?

本当になんで無料なんでしょう………僕も怖くなってきました

怪談は廃れることのないカルチャー

最後に、三好さん的怪談の魅力を教えて下さい。

怪談って、自分の身に起こったことや人から聞いた話を語るのでトレンドに左右されることがないんです。年月が経っても劣化することがありません。だから年配の方が若い子の怪談を聞いても理解できるし、感情移入もできるんです。

確かに、漫画やドラマでは全ての年代に刺さるものを生むのはかなり難しい印象があります。

年齢や性別の違う人が集まっても一緒に盛り上がれて、普段関わることがない人たちを繋ぐことができるカルチャーが怪談です。まずは今回の配信で怪談の「話の面白さ」を知って欲しいです。そのあと、落ち着いたら是非OKOWAを生で見にきて下さい。想像よりも会場の一体感があったり、戦いの緊張感もあって、怖いだけではない不思議な気持ちを味わうことができるはずです!

【イベント概要】

▼開催日時
2020年6月6日(土)   16時〜19時 OKOWA connect  リモート怖談祭 ※有料配信
購入期限:6月5日(金)23:59まで
視聴方法:チケット(有料配信視聴権)購入者に視聴方法を送付
オリジナルグッズ付き視聴チケットは「OKOWA connect STORE」にて販売
▼OKOWA connect STORE
https://okowa.theshop.jp/

2020年6月6日(土)   20時〜23時(※無料配信)2代目王者・中山功太の防衛戦「OKOWAタイトルマッチ〜四の章〜」※無料配信
視聴URL:https://live2.nicovideo.jp/watch/lv326220272

▼OKOWA 公式サイト
http://www.otune.jp/okowa/index.html#

▼OKOWA公式Twitter
https://twitter.com/OKOWA_official

▼OKOWA過去のアーカイブ(YouTubeおちゅーんチャンネル)
https://www.youtube.com/playlist?list=PLxtSzNUgkQQyFB7QuXOz-kCo70kx0J-x8

▼OKOWA YouTubeチャンネル
https://bit.ly/3cfc76s