突然ですが、
『泊まれる演劇 In Your Room』というオンラインイベントをご存知ですか?
外出自粛の影響で劇場に出向くことが難しい今日この頃……。演劇をもっと身近に楽しめる工夫を凝らした『泊まれる演劇』は、毎回チケットが即完売するほど大人気な参加型の演劇鑑賞イベントです。
そんな泊まれる演劇がこの夏、
過去作品の再演と新作公演をオンラインで、実際に宿泊しながら演劇を観れるリアルイベントを本物のホテルでそれぞれ開催します!
参加型ならではの演出が数多く用意されている本イベントなら、演劇を普段見ない人でも釘付けになること間違いなし!
とはいえそもそも「泊まれる」ってどういうこと? 普通の演劇となにが違うの? などなど分からないことが沢山あったので、取材の申し込みをしたところ、体験会にご招待していただき、泊まれる演劇を体験させていただきました!体験した結果、新しすぎる演劇体験だったので、今回は泊まれる演劇の企画者さんに公演の経緯や制作の裏側を取材しました!
※公演の概要は記事最後に記載されています。
そもそも泊まれる演劇とは ?
今回お話を伺った泊まれる演劇の企画・プロデュースを担当されている花岡さん。花岡さんは普段はホテルマンとして働いています。
体験会、参加させていただきありがとうございました! 新感覚の体験すぎて、終わった後も興奮が止まりませんでした!
わー! ありがとうございます!
とはいえ、これを読んでいるのは泊まれる演劇を知らない方になるので……早速ですが、泊まれる演劇って一体どのようなイベントなんでしょか?
泊まれる演劇は、客席に座って鑑賞する一般的な演劇の鑑賞スタイルをアレンジし、役者とお客さんの境界線を限りなく無くした没入型イベントです。
境界線を限りなく無くす……? いまいち想像できないので、もう少し詳しくお願いします!
一般的な演劇って「役者」と「お客さん」という役割に自然と分けられて、その役割が変わることはほぼ無いですよね。泊まれる演劇は、お客さんにただ劇を眺めてもらうだけではなく、「演者」
先日行った公演、泊まれる演劇 In Your Room『ROOM102』では、参加者の皆さんには「映画のエキストラ」という役で参加していただき、zoomのチャット機能やマイク機能、あとは事前に郵送している手紙などを使って物語に参加していただきました。
最初はただzoomで劇を眺めるだけだと思っていると、徐々に様々なツールを通して物語に巻き込まれていき、最後には自分の部屋が役者と同じ世界の一部になったような感覚を体験できるのが特徴です。
なるほど。演劇って、最後までじっと座っていなければいけないのが苦手で足が向かないという人もいますよね。ツールを使って一緒に物語に参加できるなら、そういう人でも楽しめるかもしれません!
仰る通り、演劇に馴染みがない方の理由に「集中力が持たない」という意見は多いです。オンラインの場合、自宅からの参加ということもありそういう面が更に強く出てしまうと思ったので、演劇の脚本や役者の演技だけではなく「体験」を楽しんでもらうという事をかなり意識して企画をしました。
自分の手も動かしながら参加するので、劇場で観劇するよりも没入感は強いかもしれないですね。
そうですね。その分細かい演出でお客さんの満足度も変わってくると思ったので、BGMやカメラワークにもかなりこだわりました。
確かに、体験中はオンライン独特の間とかも全然気にならず、最後まで集中して観劇できました。これは新作も期待大ですね……!
今年の夏、新作がスタート!~ オンラインとリアルで体験する泊まれる演劇 ~
今年の夏にスタートする新作は、リアル版とオンライン版どちらも行うんですね。
そうなんです。実は泊まれる演劇は元々オンラインではなく、今年の6月にリアルイベントとして開催予定でした。それがコロナウイルスの影響で延期になり、オンライン公演へと変更されたんです。
リアルでやる予定だったものをオンライン化するだけでもかなり大変なのに、それをあの完成度で仕上げると考えると凄まじい……。ではリアルイベントは念願叶っての開催になるんですね。でも、リアルで『泊まれる演劇』ってどういう事なんでしょうか?
京都にあるHOTEL SHE, KYOTOというホテルにお客さんを招いて、ホテルの中で公演を行います。登場人物達が実際に宿泊しているお客さんに接触し、物語が進んでいくんですよ。
実際に接触……? お客さんいじりみたいな事でしょうか。
いえ、キャラクターに部屋に招かれたり、
参加する人によって見れるシーンが違う、ということですか?
そういうことです! オンラインと同じで、リアル版でも宿泊客の方は「演者」になって物語を進めてもらいます。
リアルでも演者とお客さんの境界線を限りなく少なくしているんですね! オンラインでの没入感とはまた違った引き込まれ方がありそう……!
きっかけはホテルの中にあった ~ ホテルは物語で溢れている ~
花岡さんは、元々演劇がお好きでこの企画を立ち上げたんですか?
いえ……お恥ずかしんですが、演劇は劇団四季くらいしかまともに観た事ありません……。
えー!それは意外でした! ではどのような経緯で泊まれる演劇を企画されたんですか?
僕は泊まれる演劇の舞台でもあるHOTEL SHE, KYOTOというホテルに勤めていまして、
確かに。色んな場所から旅人が集まるので、知らず知らずのうちに自然とドラマが起きていそうですよね。
そうなんです! お客さんに自覚はなくてもフロントから見る僕にとっては物語に溢れていて、それを可視化してみたかったんです。そんな想いで泊まれる演劇をスタートさせました。
ドラマや映画でホテルを舞台にした作品は多いですが、実際のところホテルでの刺激的な体験ってあまり思い出せないんです。でも、それは宿泊者ひとりの視点だけでホテルに訪れているからなのしれませんね。
そうかもしれません。でも、例えば海外旅行に行くと価値観が変わる人がいるじゃないですか。
まさに、海外旅行行くたびに価値観変わった〜〜!!! と思うタイプです。
ホテルも様々な場所から様々な価値観を持った人が集まってくるので、それを実現しやすい空間なはずなんです。ただ部屋はひとつひとつ分かれているので、なかなか難しい……だから、泊まれる演劇に参加して頂くことで「私はこんなシーンを見た」「自分が見たシーンはこうだった」「なら、こんな設定があるのかもしれない!」などのコミュニケーションが生まれ、新しい繋がりを作ることができるのではないかと思いました。
なるほど! 今まで、ただ泊まるだけの場所だったホテルにドラマチックな思い出が出来るんですね、すごい素敵……!
ちなみにリアル宿泊版泊まれる演劇の舞台HOTEL SHE, KYOTOは、京都にありながらミッドセンチュリーアメリカの世界観で統一され
京都というとやはり和風なホテルをイメージしがちですが、あえてアメリカ風とは……めちゃめちゃ可愛いです!
アイスパーラーがあったり、レコードプレイヤーを全室にご用意していたり、普通の宿とは違った体験ができる、旅の目的地にしたくなるホテルを目指しています。是非泊まれる演劇と一緒にHOTEL SHE, KYOTOの魅力も味わっていただきたいです!
HOTEL SHE, KYOTO
ホームページ:https://www.hotelshekyoto.com
宿泊予約フォーム:https://www.chillnn.com/17099fec5ae246
住所:〒6018041 京都府京都市南区東九条南烏丸町16
お問い合わせ:hotelshekyoto@gmail.com / 075-634-8340
泊まれる演劇 新作公演概要
こちらこそありがとうございました! 演劇やオンラインイベントってまだまだハードルが高いと思いますが、泊まれる演劇は新しいエンターテイメントの見せ方を追求し続けています。今まで演劇に興味がなかった人も楽しめるイベントなので、この機会に是非ご参加下さい!
■リアル宿泊版:泊まれる演劇『STRANGE NIGHT』
公演日時:8月1日(土)〜31日(月)
場所:HOTEL SHE, KYOTO(京都府 京都市)
参加料金:一室2名まで 25,000円(税込)〜
予約:7月18日(土)17時より先着販売予定※本公演は実際のホテルに宿泊しながら体験するイベントです。※本公演では三密を回避するため、1日あたりの公演ステージを3回にわけ、1ステージで参加頂くお客さま人数を最大4組8名とした演目を行います。その他、ホテル チェックイン時の検温の実施など、新型コロナウイルス対策に関しての注意事項がございます。詳細は公式サイトをご確認ください■オンライン版:泊まれる演劇 In Your Room『ANOTHER DOOR』
公演日時:7月24日(金)〜 8月23日(日) 中の週末・全45公演
時間:20:00〜 / 22:00〜 / 24:00〜
参加料金:2,500円(税込)
予約:7月4日(土)22時より前半公演分を先着販売予定
※本公演はご自宅でパソコン・スマートフォンから鑑賞いただけるイベントです。詳しい参加方法は、こちらをご覧ください。チケット購入フォームはこちら
泊まれる演劇 ホームページ: https://www.tomareruengeki.com
泊まれる演劇 公式ツイッター: https://twitter.com/tomareru_engeki
泊まれる演劇 公式note: https://note.com/tomareru_engeki