福岡県

マリンワールド海の中道

マリンワールド海の中道は、九州近海に生息する350種3万点の生きものを展示する『九州の海』をテーマにした水族館です。ショープールではクジラのジャンプが見られ、展示では淡水から深海まで幅広いゾーンを鑑賞することができます。

福岡の水族館「マリンワールド海の中道」に行ってきた!

マリンワールド海の中道には、まるで潜水艦で海に潜ったような『九州の海』そのものがありました。



マリンワールドへのアクセスは博多駅から車で約30分の半島、『海の中道』にあります。

2017年にリニューアルし、350種3万点の海の生きものを展示する九州の海をテーマにした水族館です。

こちらマリンワールド海の中道では、

九州に生息する海洋生物を見たり、

ガラス越しにスイスイと泳ぐアザラシを見たり、

空高く跳び上がるクジラも見れちゃうんです!

あっ、ちょっと待ってくださいね・・・!!!

お待たせしました。

ペンギンマスクが一張羅なんですね!

巨大クジラの骨格標本が大迫力「ほねのおと」

入館からもうすごい迫力ですね!まるで恐竜博物館のようなこれはなんですか!?

こちらの手前に見える骨格標本は世界最大級のクロミンクジラです。1991年に南極海調査で捕獲されたメスで、全長が8.9mもあるんです。このゾーンの他の骨格標本も、骨収集好きの館長が集めたものばかりで、全部レプリカではなく本物の骨が展示されてるんですよ!

南極からここまではるばるやってきたんですね!骨格といえどこんなに間近にクジラを見る機会はそうないので面トランスからもうすごいインパクトです!

先ほどは全身骨格でしたが、こちらはマッコウクジラの頭骨です。頭骨だけで5.4mの長さがあって、身長180cmの3人分なんですよ!2015年に周防灘に打ち上がった雄の死骸を浜に埋めて、自然の分解で骨にしています。

映像で見るのとはまた全然迫力が違いますね!こんな巨大生物に海で遭遇したら腰抜かしちゃいます・・・。

ところで、この展示ブース『ほねのおと』とはどういう意味なのでしょうか?

骨は喋りませんが、よく観察することで生きものの生きてきた証が聞こえてくるという意味があります。さらに、骨に隠された秘密をさまざまな擬音を使って表した解説がついているので、音で楽しく学べるという意味も含まれています。

他にも、バンドウイルカ、ゴマフアザラシ、アオウミガメなどの骨格標本も展示していますよ!

マリンワールドのイルカショーではクジラも飛ぶ!

ちょうどイルカショーの時間なので、お先にこちらをご紹介しますね!

冬の平日にも関わらず、すごい賑わってますねー!こちらはアシカとかも出演するのでしょうか?

ちょうどいま跳ねましたね!こちらのショープールにはアシカ2匹に加えて、いま見えたイルカが4頭、うしろで跳ねたのはマリンワールドの人気アイドルで、コビレゴンドウというクジラのユキちゃんです!

え!?クジラってショーするんですか!?

マリンワールドのユキちゃんは、すごいですよ!見ててください!

なんかもう飛ぶどころか歌ってますね!うわー、これは読者さんに直接耳で聴いてほしい!

目玉はこれからですよ!

えーー!!クジラって垂直ジャンプするんですか!?というかいま目の前で実際に垂直ジャンプしてますね!!

マリンワールドのアイドル、ユキちゃんはすごいんです!

これは人気が出るはずですね!

ショーも楽しんでいただけたところで、それでは館内を展示順路に沿ってご案内していきたいと思います!

玄界灘の荒れた海も再現する「九州の近海」

こちら最初のゾーンは九州の近海を再現した水槽を見ることができます。九州は東シナ海、太平洋、日本海、瀬戸内海の4つの海に囲まれているので、各水槽でそれぞれの特徴を表しているんです。

光の差込みが神秘的な水槽ですね・・・。

こちらは玄界灘の荒れた海を再現していて、いまは穏やかですが定期的に荒れた様子が再現されるんです。

おお!思っていた以上の勢いで水中が荒れました!

このように九州近海の様子を再現して、海の中の様子になるべく近い形で魚たちの動きを見ることができるんです。

忠実に再現された環境で淡水魚を観察できる「阿蘇 水の森」

続いてのこちらは熊本の阿蘇山を中心とする阿蘇の地域の自然環境を再現しています。

阿蘇って有名なカルデラがある火山地帯ですよね?水族館になんでまた内陸、しかも火山のゾーンがあるんですか?

阿蘇では火山が噴火してマグマが固まった土壌に雨水が流れ、大地の養分をたっぷり吸った湧水が出ることから、熊本は火の国と呼ばれる反面で水の国とも呼ばれます。そんな水に恵まれた阿蘇の森には、さまざまな淡水魚が生息しているんです。

水族館にいることを忘れそうなくらい森が再現されていますね!

一部はレプリカなんですけど、大部分に阿蘇の自然をそのまま取り入れています。例えばこのゾーンを流れている水は実際に本物の熊本の湧水を使ってるんです。

湧水まで!これはもう阿蘇の森の一部がそのままここにあるようなものですね。

ワニもいる外洋大水槽が大迫力「九州の外洋」

お次は森からまた海に戻ります。こちらには水深7mの外洋大水槽で黒潮が流れる九州南部の温暖な海を再現しています。

水槽の中にダイバーさんがいますね!

外洋大水槽では1時間半~2時間に一度、ショーが行われていて、エサを撒くことでイワシの大群がダイバーを渦のように取り巻くイワシタイフーンを見ることができるんです。

※取材時(2020年12月)はコロナウィルス感染防止対策で中止

イワシの他にもなんだか巨大な生物がいますね!

あちらはシロワニですね。マリンワールドは日本で初めてシロワニの飼育に成功したんです!

あっ、ごめんなさい、巨大生物ってワニではなく、あのサメを言いました!

そのサメが『シロワニ』なんですよ〜!山陰地方では方言でサメを「ワニ」や「フカ」って言うんです!

あー!ということは『フカヒレ』ってそういうことなんですね!!

アザラシロケットに悶絶する「かいじゅうアイランド」

続いてはかいじゅうアイランドをご紹介します。

なんか恐ろしい生物とかがいるんですか?

マリンワールドにいるのは怪獣ではなく海獣です。ペンギンやアザラシ、ショーに出てないイルカなどがいますよ!

恐ろしい怪獣からはほど遠い癒しの海獣がいますね・・・。

可愛いですよね〜!

こちらでは夏はお客様がプールの淵の浅い部分に入ってイルカにタッチ、冬はエサやりなど体験イベントも行っています。

プールに入ってエサやりができるんですね!すごく楽しそうです!

アザラシは水中からも覗くことができるのでぜひご覧になってください!

ここから見るアザラシがロケットのようにスイーっと泳ぐ姿が最近SNSでバズったんです!

これはかなり破壊力のあるアザラシロケットですね!可愛すぎる・・・!!!

牧さん!この子、色目を使ってきてます!!反則!!

(編集部はもはや取材を忘れ、この窓にひたすら貼り付いていました)

こちらの吹き抜けチューブトンネルはゴマフアザラシが通るとすごく可愛いんですよ!

ちょうど通っていなくてよかったです。もうアザラシが可愛くて仕方がなくて帰れなくなるところでした・・・。

深海生物の標本が盛りだくさん「九州の深海」

お次は深海のゾーンになります。光の届かない水深200mより深海に住む不思議な生きものがたくさんいますよー!

げげっ!液体標本ですね!

けっこう不気味ですよね。低水温・高水圧・低酸素という過酷な環境で進化をとげた生きものたちなので、姿形が他のゾーンの生きものとはまた一味違います!

ゴマフアザラシからの緩急がすごいです!

このながーい深海魚は一体なんですか!?

こちらはリュウグウノツカイという深海魚で、めったに海上には姿を現さない貴重な深海生物なんです!日本の中でも九州はなぜかリュウグウノツカイの出現率が高いんですけど、やはり会場で発見されたときにはもう弱りきってるんんです。

このリュウグウノツカイは死骸で打ち上がっていたんですか?

いえ、それがまだギリギリ生きていて、マリンワールドの水槽でほんの少しの時間だけ泳いだんです。

そんな希少なタイミングがあったんですね!!

スナメリに癒される「福岡の身近なイルカ」

こちらのゾーンでは福岡の近海にで見かけるイルカ『スナメリ』を見ることができます。

ショープールで見たイルカとは違って白くて丸っこいですね!

しかも、スナメリはとても人懐っこくて、お客さんにも寄って来るんです!

スナメリどうしも仲良しで、よくあのようにくっついて泳いでるんですよ。

見ているだけで癒されますね〜!

その美しさはまるで海中の美術館「九州のクラゲ」

お次はクラゲの展示になります。一概にクラゲと言っても、世界には3000種類ものクラゲが存在するので、マリンワールドでは『九州のクラゲ』に特化していて、水中を漂う幻想的なクラゲを鑑賞することができます。

これって左右でクラゲの種類が違うんですか??

これはお客様がより幻想的なクラゲを楽しんでいただけるように、ライトアップしているんです。

美しいですね・・・水族館でありながら、美術館にいるような気持ちになります。

日本のラッコの存亡をかけた期待の星「ラッコプール」

こちらのラッコプールにはリロとマナの2匹がいます。実は、ラッコのオスとメスが揃っているのは日本でマリンワールドだけなんです。

ラッコってそんなに希少なんですか!?

そうなんです!ラッコは日本に6匹しかいなくて、そのうち2匹がマリンワールドのリロとマナなんです。ラッコは絶滅危惧種に指定されていて、輸入の規制が厳しくなったのでリロとマナの繁殖に賭かかってます。

ということは日本の水族館で近い未来にラッコが見れなくなる可能性もあるってことですか!?

そうですね、もしかしたらそうなってしまうかも知れません。そうならないためにもマナちゃんには頑張ってほしいです!

マリンワールドのラッコが日本のラッコ史の未来を担っているだなんて驚きです!

※2021年2月にラッコのマナが亡くなり、現在はリロだけを見ることができます。

マリンワールドにはここでしか見れない九州の海があった!

マリンワールド海の中道には、まるで潜水艦で海に潜ったような『九州の海』そのものがありました。

東シナ海、太平洋、日本海、瀬戸内海の4つの海に囲まれ九州の地の利が生かされた多様な生物に癒され、海洋版のアニマルセラピー効果があるのではないかと思うほど心が満たされます。

クジラのユキちゃんのショーや、巨大なクジラの骨格標本、重役を担うラッコの存在など、マリンワールドでしか見れない貴重な光景をぜひその目でご覧ください!

おうちで楽しめる学習コンテンツや、謎問きイベント、特別展なども開催しているので最新情報をお見逃しなく!

マリンワールド海の中道の施設情報

営業時間

10:00~17:00(最終入館:16:00)

 

料金

種別 大人 高校生 小中学生 幼児
(3歳以上小学生未満)
個人 2,350円
(シニア1,880円)
2,350円 1,100円 600円
団体 / 一般 1,880円 1,880円 880円 480円
団体 / 学校割引 1,650円 770円 420円
(幼稚園・保育園)
年間パスポート 4,600円 4,600円 2,100円 1,100円

 

アクセス:福岡市東区大字西戸崎18-28

・車

博多駅から約30分

・電車

博多駅から鹿児島本線(上り)で香椎駅まで11分。JR香椎線(西戸崎行き)にのりかえ、海ノ中道駅まで 20分

・バス

西鉄郵便局前(A18番のりば)→ [60分 / 土日は都市高速経由あり30分] → マリンワールド海の中道