宮交ボタニックガーデン
宮交ボタニックガーデン青島は亜熱帯の植物が栽培されている植物園です。世界遺産・シンガポール植物園と姉妹園の提携を結んでおり、日本では珍しい南国の植物を観察できます。
トロピカルな雰囲気を味わえる「宮交ボタニックガーデン青島」へ行ってみた!
宮交ボタニックガーデン青島は1年中南国気分に浸れる空間でした。
目次
青島駅から徒歩2分。
宮交ボタニックガーデン青島は亜熱帯の植物を鑑賞できる植物園です。
南国の植物を見たり、
絆の木を記念撮影したり、
本物のマーライオンを見ることもできるんです!
そんな宮交ボタニックガーデンの魅力を、担当の川上さんに教えてもらいました!
1600本の植物が見られる大温室
大温室が宮交ボタニックガーデンの目玉なんですよね?
そうなんです。早速見ていきましょう。
中に入ってみると思ったより広いですね。
20m四方のガーデンに約1600本の植物が植えられています。花木がしっかりと育つように天井の高さは14mになっています。
「温室」ってどのくらいの温度を保つものなのでしょうか?
熱帯の花木がメインなので、冬は15℃以下にならないようにしています。夏の暑いときは40℃にもなりますね。
あの黄色いのはなんでしょう?
あちらはカカオの実です。カカオの実を見られるのはとても貴重です。そもそも実がなるのが0.1%以下なんですよ。
どうりで身近なもののわりに実をみたことがなかったわけです。そんなに貴重なんですね。
ここまで大きなカカオの実はなかなか見られません。原産地では大きくなりますが、当施設でここまで大きく育ったのは初めてです。
まだ大きくなるんでしょうか?
様々な環境条件を試行錯誤して、実が大きくなってから1年以上が経ちました。日本だと育つのがゆっくりになるので、完熟までは2年くらいかかりそうですね。
※2020年12月取材時点
上皇皇后両陛下の名前の新種も!
体感はまるで南国に来ている気分です。
当施設では1年を通して、トロピカルな雰囲気を味わえます。
ミチコ!なんだか人の名前のようですね。
実は、こちらは上皇后美智子さまからお名前をいただいているんです。
え、どういうことですか?
上皇上皇后両陛下様が以前、シンガポール植物園に行かれた際に新種を作ったんです。
そうするとこのアキヒトってもしかして・・・。
こちらは上皇さまからいただいた名前です。
ですよね!
こちらのアグネスというのはアグネスさんからですか?
いいえ、これはシンガポールの国花なんです。
なるほど!
縁起の良いマーライオン像
あれ、なんか見たことあるような・・・。
マーライオンです。
なぜマーライオンがあるんですか?
実は、当施設はシンガポール植物園と姉妹園として提携しているんです。姉妹園締結50周年を記念して2015年にマーライオンの像が設置されました。
なるほど。どうりでシンガポールにゆかりのある植物もあったわけですね。しかし日本でマーライオンを見られる施設は他にもあるのではないでしょうか?
実は、マーライオン像を作るにはシンガポール政府の許可が必要なんですよ。世界遺産にも登録されているシンガポール植物園と姉妹園になっていることで、シンガポール政府の許可を得た本物のマーライオンをこうやって設置できているのです。
まさに日本のシンガポール!絶対に写真は撮った方がいいですね。
そうなんですよ!このマーライオン像は風水で縁起の良い方角とされる東88度を向いています。なのでマーライオン像の前で写真撮ると縁起が良くなります。
そういえば、大温室の入場料っていくらなんですか?
無料です。
え!無料で南国気分が味わえるんですか!
当施設では無料で亜熱帯植物を見学することができるんです。
バナナにマンゴーにパイナップル!トロピカルフルーツを栽培する熱帯果樹温室
つづいては熱帯果樹温室に入りましょう。
熱帯の果物は何種類くらいあるんでしょうか?
宮崎で親しまれている果樹を中心に、26種類53品種のトロピカルフルーツが集まっています。
けっこう盛り沢山ですねー!
マンゴーやパパイヤ、グアバなど1年中何かしらを観察できますよ。原種からちょっと変わった品種までありますね。
これはバナナですね!
これは千成バナナという珍しいバナナです。
千成バナナ?初めて聞きました。
人間は食べないバナナで、主に家畜の餌として利用されます。
バナナにも色々あるんですね・・・!
他に珍しいものはありますか?
バニラも珍しいかと思います。
これがバニラですか!?植物の状態を見るのは初めてです。
バニラはランの仲間で、花の鞘からバニラビーンズやバニラエッセンスができるんです。
そうなんですね。果物は食べてなんぼだと思っていましたが、こうやって見るのもすごく楽しいですね!
観察する楽しさを分かっていただいてよかったです。
あれ、パイナップルって木になるんじゃないんですか?
実は、パイナップルは地面でだれでも結構簡単に栽培できるんです。
家の庭でも育てられるということですか?
雪さえ降らなければ自宅でも栽培可能です。冬は鉢に入れて家に入れれば大丈夫ですね。本施設ではパイナップルのクラウンを実際に鉢に植えてみて、栽培方法や管理の説明をするワークショップも開催しています。
カップルに人気の「絆の木」
緑が美しいですね。
本施設の芝生は寒さに強い西洋芝なので、冬でも枯れないんです。
花壇も素敵ですね。
本施設の顔とも呼ぶべきロータリー花壇です。
この花壇でイベントが行われることもあるんですか?
はい、季節ごとに様々なイベントが開催されます。特に春と秋の「ブーゲンコレクション」では、高さ4m、幅7mのブーゲンマウンテンが好評で、人気の写真スポットになっています。
これが噂の「絆の木」ですか?
そうです!2つのアコウの木の気根が絡み合って1つの木になっています。昔から「夫婦アコウ」と呼ばれていましたが、2007年に県民から名称を公募して「絆の木」と命名されました。
奇跡のような木ですね。
特にカップルに人気スポットとなっています。
日本最古のジャカランダ
これを見てください!
なにか特殊な木なのでしょうか?
こちらは紫の桜とも言われれるジャカランダの花が咲く木で、日本で一番古いジャカランダなんです。
以前は温室に取り囲まれていたのですが、リニューアルしてからは台風や霜で弱ってきています。
通常、若いうちから雨風にさらされたら環境に適応するんですけど、もうおじいちゃんなので対応できないようです・・・。
なるほど、温室育ちという言葉のまま、甘やかされて育ってきたんですね!
日本で一番古いジャカランダがここにあるということは、宮交ボタニックガーデンの運営歴もそうとう長いのではないでしょうか?
本施設はもともとは亜熱帯植物の研究機関だったんです。みなさまのおかげで1965年の開園以来、リニューアルもしながら長く親しまれています。
宮崎県産のこだわりマンゴースイーツを食べられるカフェ
カフェもある!嬉しいですね。
散策に疲れたらパラボラチョカフェへどうぞ!
ゆったりできそうですね。
特に宮崎県産のマンゴーにはこだわっていて、完熟マンゴースムージー、完熟マンゴーパフェなどを用意しています。
宮交ボタニックガーデンは1年中南国気分を味わえる空間でした
宮崎の青島駅近くの宮交ボタニックガーデン。
1年中、亜熱帯植物を見学できます。しかも入場料は無料。トロピカルな雰囲気に浸りたい方におすすめです。
青島観光の際には必ず行きたい植物園です!
南国気分を味わいたい方のご来園をお待ちしております!
宮交ボタニックガーデン青島の施設情報
宮交ボタニックガーデン青島 公式サイト: http://mppf.or.jp/aoshima/
営業時間
・園内;8:30~17:00
・大温室:9:00〜17:00
・熱帯果樹温室:9:00〜17:00
入園料
無料
定休日
・園内:なし(年中無休)
・大温室:毎週火曜日(祝日の場合を除く)
・熱帯果樹温室;毎週水曜日(祝日の場合を除く)
アクセス:宮崎県宮崎市青島2-12-1
・車
宮崎ICより約15分
・電車
宮崎駅→[日南線南郷行き28分]→青島→宮交ボタニックガーデン
・バス
宮崎駅→[青島 白浜入口行き46分]→青島→宮交ボタニックガーデン
取材・執筆:KOH