ARAKAWA ii VILLAGE
ARAKAWA ii VILLAGEは、荒川区西尾久にあり、鉛筆工場の跡地にオープンしました。ギフトショップ「giftgiftgift!!!(ギフトギフトギフト)」とインテリアショップ「TEXTALIAN(テキスタリアン)」を主軸に、ワークショップやマルシェなどのイベントを定期的に開催しています。地元の作家や小商い事業者の活動拠点として機能するローカルに根ざした施設です。
ハイセンスな雑貨がかわいい!都電荒川線に乗って「ARAKAWA ii VILLAGE」に行ってみた!
都電荒川線に揺られて着いた「ARAKAWA ii VILLAGE」は、こだわりのあるハイセンスでかわいい雑貨やインテリアが並ぶカフェ併設のちいさな商業施設。地元に根ざしたイベントも魅力がたっぷり。大切なあの人になにか素敵なプレゼントを贈りたい......! と思った人はぜひARAKAWA ii VILLAGEへ!!
目次
今回訪れたのは都電荒川線の「宮ノ前駅」から徒歩3分、墨田川沿いにある街と人のストーリーを紬ぐ「ARAKAWA ii VILLAGE」です。
一見してみるとなんの施設で店内はどんな風になっているのか分かりませんが、一歩中に入ってみると……
可愛くて素敵な雑貨やカーテンの布地、ドライフラワーなど魅力的な商品がたくさん!
今回はARAKAWA ii VILLAGEの代表である川合企画の川合さんにお話を伺いました。
今日はよろしくお願いします!
よろしくおねがいします。良かったら温かいコーヒーをどうぞ。
うわぁ、早速ありがとうございます! 雑貨だけでなくコーヒーも出しているんですね。おいしい!! いきなりですが、ARAKAWA ii VILLAGEってどんな施設なんですか?
ARAKAWA ii VILLAGEはギフトショップとインテリアショップを主軸にした空間で、地元の作家さんの作品を販売したり、ワークショップ、マルシェなどを定期的にやっています。その他、カフェとしての利用もできますよ。
いろんな用途があるんですね! この「ARAKAWA ii VILLAGE」の名前の由来はなんですか?もしかして「荒川、良い!」と「あら、かわいい!」をかけ合わせたイメージですか?
そのとおり!(笑) 伝わって嬉しいです。
やっぱり! はじめてこの名前を見たとき、「きっとこれはダブルミーニングだ」と思いました。覚えやすくていいですね。
最初は「Village=村」のようにお互いに助け合えるようなニュアンスで考えていたんですけど、お客さんが「あらかわいいわね〜」なんて言ってくれたらいいなというところから思いつきました。
素敵です。ギフトショップとインテリアショップ、そしてカフェにワークショップと幅広く手がけているのはなぜですか?
もともとしっかりした構想があったわけではなくて、「人の喜びの場を創りたい」って思っていたんですよ。ギフトショップとインテリアショップ、イベントワークスペース、そしてカフェと4つの特徴がありますが、根底は「人を喜ばせたい」という思いから創った場所なんです。ワクワクするような空間があったらいいなって。
たしかにお店に入った瞬間、おもしろい雑貨がたくさん見えてワクワクが止まりませんでした。なにか贈り物をしたいとき、「ここに来ればきっといいモノが見つかる」ってイメージを持ちました。
私はもともとテキスタイルデザイナーをやっていたんですけど、出産祝いとか、結婚祝いとか、人のプレゼントを考えるのがすごく好きで。そこで、テキスタイルという好きな仕事と、相手の顔を想像しながら選ぶプレゼントっていう2つが軸になっています。
なるほど! 自分の好きなことを組み合わせてゆかりのある地で事業ができるって羨ましいです! 好きなことを追求した結果、こういう素敵なお店ができたんですね。
まずはオンラインショップからはじめたんですけど、実際にお客様の顔を見ながら人の喜びに寄り添える仕事がしたい!という思いがあったので、お店を開くに至りました。
ゆかりのある「鉛筆工場」をコンセプトに
それにしてもどうしてこの場所に……? 地元が荒川区だったんですか?
いえ、地元は隣の北区です。この場所はもともとわたしの親友の実家で鉛筆工場だったんです。いまは目の前が宮前公園という大きな広場になっていますがそこには工場があって、かつては100人近くが働いていたんですよ。
そうだったんですか!
荒川区には隅田川が流れているんですけど、かつては川の水流を使って木材を運んでいたんですね。二酸化炭素を使わないスマートな物流をしていた歴史があったんです。なのでもともと鉛筆工場だったというのも、ストーリーとして伝えていきたいなと思うようになりました。このタイルも鉛筆の六角形がモチーフになっています。
なるほど〜! 素敵なタイルですね!
このタイルプレートは、クラウドファンディングのリターンの一つの形です。「横のつながり」だけでなく「たてよこななめのつながり」にしたかったんです。一つの組織や個々人にはすごい力はないけれど、私自身もこの六角形のピースのひとつなんだと捉えていて。一つひとつのピースが地域全体でつながっていければ強くなる。なのでこのロゴの形を採用しているんです。
(すごい。なんていいコンセプトなんだ……。)素晴らしいです。
地域全体が昔からものづくりの町なんです。鉛筆もそうですし、家具や自転車、暖簾、額縁、提灯など。そして建築家やデザイナー、ものづくりをする人たちは鉛筆を使う方が多いんですね。
たしかに。ラフ画や下書きは鉛筆で書いているイメージがありますね。
鉛筆って、ものづくりの最初にあるものだと思ったんです。ものづくりを支えてきたストーリーもあるので、鉛筆工場として受け継ぐんじゃなくて、鉛筆がサポートしてきた歴史や背景を受け継ぐのが、私達にできることなんじゃないかなって思いました。
なるほど! そういう思いはお客さんにも自然に伝わりますよね!
世界中から集めたこだわりのギフトショップ「giftgiftgift!!!(ギフトギフトギフト)」と「TEXTALIAN(テキスタリアン)」
それにしても素敵なものがたくさんあって、ついつい手にとって眺めてしまいます。商品のセレクトはすべて川合さんがやられているんですか?
そうですね。基本的には誰かの顔を想像しながらつい選びたくなってしまうものというのが基準です。
「これ〇〇ちゃんにあげたら喜ぶよな〜」って思えるものだけを選んでいます。逆に、「これ、売れそうだよな〜」っていう基準で選ぶと、全然売れなかったりするんですよね(笑)。
川合さん自身がビビッときたモノ×相手に喜ばれそうなものという掛け合わせで選んでいるんですね。
商品選びには、ある程度セレクト側のエゴも必要かなって思っています。それがお店のカラーになりますし。気づいたら〇〇ちゃんにあげたいけど、普通に自分もほしい〜!みたいなものばかり集めています(笑)。
そういう商品への愛情やこだわりは自然とこちら側にも伝わってきます!
フィンランド食器や
チュニジアの陶器
国産のホーローケトル
国産クラフトビールやスロベニアワインも!! ARAKAWA ii VILLAGEに来れば世界中を旅したような気分で贈り物を選べるのも魅力の一つです。ちなみにワインはバイザグラスで楽しむことができます。
店主川合さんが選ぶ推し商品は!?
すべての商品から愛とこだわりが伝わってくるんですが、なかでも「これはぜひ見ていただきたい!」というものはありますか?
うーん、難しいですね…..。でも「鈴木マサル」さんというテキスタイルデザイナーさんが書いたムーミンの布地やハンカチーフはとても好きです。
あ、これ気になってました。かわいいですよね〜!
それから、「しまむらひかり」さんという陶芸作家さんの作品は、展示会で見たときに感銘を受けました。大量生産品でなく、一点物を扱いたいと思わせてくれるんですよね。
たしかに、これめっちゃかわいいです!
それから、ドライフラワーもすごくかわいいんです。お花屋さんって店頭に飾る花は華やかさが大事なので、生花ってよく捨てられちゃうんですけど、そういった近くの花屋さんで出てしまう「ロスフラワー」を使った商品も好きですね。
素晴らしい取り組みですね。リサイクルではなくアップサイクルすると言いますか。
まさにそれです!ひと手間加えて価値のあるものに仕上げている作品に惹かれます。
ドライフラワーは部屋に飾るだけで華やかになるからいいですよね!
イベントスペースではワークショップやマルシェを開催!
倉庫だった場所をリノベーションして作ったこちらのスペースではどんなことが行われているんですか?
ある時、友人とパンに特化したマルシェってどう?って話をしていて、パンマルシェを開催したり、あとは店の外ではキッチンカーが週1で来たりしています。お弁当、チキンオーバーライス、ローストポーク丼、スープカレーとかですね。
近くに公園があるから、ママさんやお子さんには嬉しいですね。コーヒーもあるし、ワインもあればお外でのランチにもいいですね!
子連れのママさん利用も増えてきましたし、地元の人にも少しずつ認知されてきた感覚はあります。地元の洋菓子屋さんのクッキーも置いているので、コーヒーと一緒に気軽に利用できますし。
なるほど。ギフト選びに困ったときはもちろんですけど、単純に「自分がほしい!」と思う雑貨を見つけにいくのにもぴったりな場所ですね。しかも地域のコミュニティとしても活用できるし、さらに面白い場所になりそうです。最後に川合さんが考えるARAKAWA ii VILLAGEの今後の展望をお聞かせください!
今はギフトショップだけでなくカフェやイベントもしていますが、今後も変化を続けていきたいです。たとえば、当初はカフェをやると思っていなかったんですけど、お客さんに「コーヒーだしてよ」って言われて始めたことですし。需要があるものに対してこれからも臨機応変にできたらって思います!
柔軟に変化するって簡単なようで難しいですよね。でもそれはやっぱり「お客さんの喜びに寄り添いたい」っていうコンセプトが根底にあるからできることだと思います。
あとはいろんな人と繋がって、荒川区の地域全体を盛り上げていきたいっていう気持ちがありますね。荒川区民の方はもちろんですけど、ギフトショップや雑貨が気になった方はぜひいらしてくださいね!
今後も川合さんのあたたかいコンセプトに賛同する人たちがたくさんARAKAWA ii VILLAGEに訪れることと思います。ありがとうございました!
ARAKAWA ii VILLAGE 施設情報
公式HP:https://www.kawaikikaku.net/arakawa-ii-village
公式Instagram:https://www.instagram.com/arakawa_ii_village/
営業時間:木曜~日曜日11:00-18:30
定休日:月曜~水曜
住所:〒116-0011 東京都荒川区西尾久3丁目5−5 キリン鉛筆ビル1階
アクセス:都電荒川線「宮ノ前」から徒歩3分
取材・執筆:吉川大智