埼玉県

深谷テラス ヤサイな仲間たちファーム

2022年5月29日、埼玉県深谷市にオープンした野菜の魅力を体験できる大型複合施設。義務感ではなく自然と野菜が好きになる施設を目指してキユーピーが10年の歳月をかけて作りました。見て、さわって、味わって、野菜をもっと好きになろう!

もっと野菜を好きになる!「深谷テラス ヤサイな仲間たちファーム」

埼玉県深谷市にオープンした「深谷テラス ヤサイな仲間たちファーム」。収穫を体験できる農園にレストラン、マルシェや野菜教室と、野菜を五感で楽しめる新感覚のファームです。野菜をもっと好きになるべく、実際に行ってきました!


みなさん、野菜食べていますか? 厚生労働省によると、理想的な野菜の一日の摂取量は350グラムですが、達成できている人は意外と少ないのだとか……。

そんな中、「みんなが野菜をもっと好きになる」ことを目的とした複合型施設・深谷テラス ヤサイな仲間たちファームが埼玉県深谷市にオープンしました。

コンセプトは「野菜にときめく、好きになる! みんなの笑顔を育むファーム」。マヨネーズでおなじみのキユーピーが開業、100%子会社の深谷ベジタブルコミュニケーション㈱が運営しています。

約17,600㎡と広大な敷地面積の中、自然の営みを感じ、野菜に触れることができる施設です。

どんなことができるのかというと……

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体験農園で野菜の収穫をしたり、

旬の地元野菜がそろうマルシェでお買い物したり、

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畑の中のレストランでおいしい料理を食べたり、

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ワークショップで野菜について楽しく学んだり!

大人も子どもも楽しめて、食育にも役立つファームです。

場所は埼玉県深谷市。

秩父鉄道「ふかや花園駅」より徒歩約5分、関越自動車道「花園IC」より車で約4分です。新宿からは車で1時間15分ほどなので、ドライブがてら寄ってみるのもおすすめ。

そんな「深谷テラス ヤサイな仲間たちファーム」を実際に体験してきました!

 

収穫することで野菜を身近に感じられる「体験農園」

こちらは0.6ヘクタールの体験農園。約30種類(年間約100種類)の野菜が育てられています。

ここの野菜はそのほとんどが収穫体験用。365日体験農園をオープンできるよう、常に2万人分の野菜がある状態を目指しているそうです。

体験農園は75分間のガイドツアー。農園を一緒に歩きながら、ガイドさんがさまざまな野菜について教えてくれます。決して難しい話ではなく、「野菜にまつわる楽しいおしゃべり」といった雰囲気。

普段食卓に並ぶ野菜がどのように作られているのかを知ることができ、とても興味深いです。

東京で暮らしていると気づきませんが、畑ってこんなに綺麗なんですね。野菜の葉や花に太陽の光が当たり、きらきら輝いていました。

畑にヒバリが巣を作っていて(ガイドさんに教えてもらうまで気づきませんでしたが……)、可愛らしい鳴き声に和みました。

ハーブや野菜を寄せ植えしたガーデン。

育ちすぎたカリフラワーもありました。スーパーには並ばない、規格外の野菜を見られる貴重な機会です。

田んぼでは、オープン日に地元の子どもたちが田植えをしたそう(この日は田植え前)。鴨がのんびりしていて癒されます。

こちらは体験農園を監修する農業プロデューサーの中村さんです。めずらしい野菜の食べ方を教えていただきました。

農園を歩いたあとは、いよいよ収穫体験!

収穫できる野菜は生育状況によって変わりますが、この日は「カラフルじゃがいも」でした。カラフルじゃがいもってなんだろう?

同じじゃがいもでも、花の色が白だったり紫だったり。花の色とじゃがいもの色は連動せず、掘ってみるまで何色のじゃがいもが出てくるかわからないそうです。

私が収穫したじゃがいもは赤でした! 意外と、力を入れなくてもスルんと引っこ抜けるんですね。

このように、体験農園では2、3種類の野菜を収穫して持ち帰ることができます。時期によっては種まきを体験できることも。

ガイドツアーは、平日は2回、土日祝は4回行われます。電話予約を受け付けているので、ぜひ問い合わせをしてみて。(TEL:048-580-7550)
動きやすく、汚れてもいい服装で行きましょう。

野菜の食べ方を提案してくれるマルシェ

こちらは旬の野菜がずらりと並ぶマルシェ。

地元・深谷市の野菜が7割で、残りの3割を近郊の農家から仕入れています(※時期によって変動)。深谷近郊は熱意のある生産者さんが多いのだとか。

このマルシェは什器にも工夫があり、保存方法に適した什器で野菜が並べられています。たとえば、長ネギなら立てて陳列しています。

また、スタッフとお客様とのコミュニケーションを大切にしているのも特徴。「野菜ソムリエの資格を持つスタッフもいるので、食べ方などなんでも聞いてください」とのことです。

キャベツが大きい!

どの野菜も色鮮やかで新鮮そうです。

こちらは「今日のサラダ」コーナー。

日替わりサラダのセットが販売されています。

この日のセット内容は「レタス5種類+ラディッシュ+大根の花」。筆者も帰宅後にいただきましたが、どの野菜もシャキシャキと食べごたえがあり、味が濃くておいしかったです。

こちらはカレーやラタトゥイユのセット。セット内容は「定番野菜+めずらしい野菜」を組み合わせているそう。単品だと食べ方に迷うような野菜もセットになっていると使いやすいですね。

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野菜のほか、季節のソフトクリームも販売しています。お日様の下で食べるソフトクリームはこれからの季節にぴったり!

 

農園を眺めながら旬の味を楽しめるレストラン

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マルシェの隣は、落ち着いた雰囲気のレストラン。

オープンキッチンになっているのは、キッチンからの声や音、香りをそのまま伝えるためだとか。スタッフからも、「お客様の顔が見えるところで働きたい」という声が上がっていたそうです。

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大きな窓からは自然光が射し込み、農園や田んぼを眺めることができます。

旬の野菜が育つ姿を眺めながら旬の野菜をいただくなんて、とても贅沢ですね。

また、こちらのレストランは食育にも力を入れています。トイレだけではなくレストランの入口に手洗い場を設置したのも、食育の観点から。

野菜の下処理をするスペースがガラス張りになっていて、見て学ぶことができるのも、食育の一環です。

こちらは試食用のメニューです。

このレストランにはグランドメニューがありません。お客様に旬の野菜を食べていただくため、メニューはその都度考えていきます。

メニューの監修を手掛けたのは、1980年代から食育に携わってきた音羽和紀シェフと、その息子さんの音羽創シェフ。地産地消と、「野菜をすべて活かしきる」ことをモットーにメニューを考案したそうです。

筆者も試食しましたが、味付けがしっかりしていて、野菜メインでも満足感がありました。

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下記はメニューの一例です。

・オープンサンド(スープ付き)1,950円
・伊達鶏のファームカレー(スープ付き)1,850円

席数は130席ありますが、コロナ禍のため当面は86席での営業です。

営業時間  平日・土日祝 11:00~18:00(LO17:30)

 

お子様の知的好奇心を満たす野菜教室

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レストラン横の多目的ルームでは、触って食べて五感で学べる、お子様向けの野菜教室を開催する予定です。
(※コロナ禍につき、オープンから当面の間は開催を見合わせます)

イベントの様子はイメージです。(提供写真)

野菜ソムリエが講師となって、野菜を型抜きしてお皿に絵を描く「お絵かきサラダワークショップ」や、とうもろこしのひげと粒を数えるワークショップなどを行う予定。また、大人が楽しめるランチ会やセミナーも予定しているとか。

学びを求めるファミリーや、知的好奇心旺盛なお子様におすすめです。ワークショップを通じて、野菜をより好きになりそうですね。

 

「深谷テラス ヤサイな仲間たちファーム」詳細、アクセス

〇公式サイト https://www.kewpie.co.jp/farm/

〇住所:埼玉県深谷市黒田字上反54
秩父鉄道「ふかや花園駅」より徒歩約5分
関越自動車道「花園IC」より車で約4分
(駐車場無料。深谷テラスパークと共用で138台)

〇電話:048-580-7550

〇営業時間
<開園・閉園>
平日 9:00~19:30/土日祝 9:00~20:30

<マルシェ>
平日 11:00~19:00/土日祝 9:00~20:00

<レストラン>
平日・土日祝 11:00~18:00(LO17:30)

※営業時間は状況により変更になる場合があります。

〇料金
入園料:なし
体験農園費用:1人1500円~2000円前後(収穫量によって変動)

取材・執筆:吉玉サキ