群馬サファリパーク
自家用車やバスの中から動物たちと大接近できる「群馬サファリパーク」は、群馬県富岡市にある本格的なサファリパークです。遊園地やレストラン、徒歩で楽しめる動物園も併設されており、さまざまな体験イベントも人気のスポットです。
車の中から動物に大接近!「群馬サファリパーク」に行ってみた
遊園地もあって1日中楽しめちゃう「群馬サファリパーク」の魅力を取材しました!
目次
群馬県富岡市にある本格的なサファリパーク「群馬サファリパーク」に行ってきました!
最大の魅力は、車に乗ったまま動物たちの目の前まで接近できること。
ふつうの動物園では見ることができない、広い場所でのびのびと暮らしている動物たちのリアルな姿を観察できる場所は本当に貴重です。
また、途中で車から降りて楽しむことができる「ウォーキングサファリゾーン」だけでも1つの動物園くらいの規模。かわいい小動物とふれあうことができたり、餌やりなども体験できます。
さらには遊園地エリアもあり、観覧車、メリーゴーランド、空中ブランコ等の遊具が充実していて、家族全員が1日遊べてしまうほど。
また、観覧車下にある「リトルファーム」にもかわいい動物たちが。ここではポニーの乗馬体験ができます。(写真はポニーよりもさらに小さい馬、ミニチュアホースです)
もちろんレストランも。ここ「レストラン サバンナ」では、カツ丼やカレーなどの定番メニューから、ダチョウとクロコダイルの唐揚げなど珍しい食事も楽しめます。
もちろんお土産コーナーも充実!動物好きな方にとってはたまらないスポットになっています。
そんな他の動物園とは一味違う群馬サファリパークの魅力を、広報さんに取材しました!
広報さんにお話を伺う
群馬サファリパークは、他の動物園とは一味違う体験がありますね。
そうですね!やはり「サファリバス」や「エサやりバス」、マイカー等、乗り物に乗って見学することがメインになるのが一番の違いでしょうか。
マイカーで回れるのも面白いですね!どこから行けばいいか迷ってしまいそうですが……
ゲートでタブレットをレンタルしています!音声でガイドしますし、位置情報から、いま自分がいるエリアの解説や動物の豆知識が自動で流れる仕組みになっています!
至れり尽くせりですね、バスではどんな感じなのですか?
はい!自動車をお持ちでない方も「サファリバス」で周回することや、「エサやりバス」ではバスの中から草食動物やライオンにエサをあげる体験ができますよ!
さらに土日は「飼育体験バス」、平日は「フルコースバス」といった限定ツアーもあります。
また、昼間では見られない動物たちの野生の姿が間近で観察できる「ナイトサファリツアー」も人気です。開催日は限られていますが、日中と全く異なる雰囲気でドキドキするはずです。
やはり、ライオンやトラなどの猛獣との遭遇は緊張感がありますよね。
そうですね。ちなみに、ライオンは常に集団行動をするのに対し、トラは単独行動をします。ですから、いっぺんにたくさんのトラを展示することはできないんです。
動物の生活様式に合わせているんですね。それにしても、やっぱりホワイトタイガーってかっこいいですね。
実は当園のホワイトタイガーの数は日本一で、現在10頭を飼育しているんですよ。そういったことでしたら他にもありまして、、、
群馬サファリパークで見られる珍しい動物たち
ふつうの動物園では動物の種類ごとに部屋を分けて展示していますけれども、当園では動物たちを「棲むエリア」ごとに分けています。
たしかに「アフリカゾーン」「アジアゾーン」といったように分けられていて、それぞれのエリアに複数種類の動物がいました!
そうですね。アフリカゾーンではエランドやシマウマ等の草食動物が、ともに暮らす様子がご覧いただけます。また日本ゾーンではニホンザルとツキノワグマ、あとニホンジカもいます。
動物そのものだけではなくて、それぞれの地域の雰囲気を楽しむような感覚ですね。
そうですね、そしてその中の「アジアゾーン」にて大変珍しい、マレーバクを飼育しています。
マレーバクって、あの白黒の動物ですよね!
そうです!もともとアジアゾーンの一角で他の動物の空間を間借りする形で展示していたのですが、晴れて2020年10月にマレーバク専用のお部屋が用意されました。その後10月16日には赤ちゃんも生まれたんです。
マレーバクの赤ちゃん!可愛いんだろうな〜〜
実はマレーバクって、子どものうちは親と模様が異なるんですよ。白黒じゃなくて、縞模様なんです。イノシシの子どもみたいな感じで。
ほんとだ!!うり坊みたい。
ただ彼らはインドネシアやマレーシアといった温暖な地域の動物ですから、寒さに弱くて。気温が低い日は温かい部屋で待機してもらうことになっているので、その日はご覧になることができません。
狙い目は春や夏というわけですね。
また、同じアジアゾーンには「スマトラゾウ」がいます。実は当園、日本で唯一スマトラゾウを展示しているんですよ。
スマトラゾウ…?
アジアゾウの亜種で、インドネシアのスマトラ島にのみ生息するゾウです。野生でも2000頭ほどしかいないので、絶滅危惧種に指定されています。
ほかのアジアゾウとはどんなところが違うのでしょうか?
正直そんなに違いはありません(笑)。よく見ると若干、身体の形が丸っこいくらいですかね。詳しい人なら違いが分かると思うのですが。
そんな超レアな動物が、なぜ群馬サファリパークに……?
インドネシアに、スマトラゾウを何十頭と飼育している「タマンサファリ」というサファリパークがあります。2000年にそちらと姉妹園の提携を結びまして、2014年に繁殖を目的としてスマトラゾウを2頭お借りしています。
なんと、サファリパークには「姉妹園」という概念があるんですね。
これまでも、オランウータンやスマトラトラをお借りしたり、スタッフが研修でタマンサファリに訪問したりしていました。また、当園でもインドネシアの森林・動物を守るための募金活動をしていて、毎年お金をインドネシアまで届けに行っています。が、コロナウイルスの影響で去年から行き来できていない状況です。20年近く続けていたんですけどね…。
コロナウイルスの影響で団体客が「ほぼゼロ」に
なるほど…。テーマパークとしても、やはりコロナの影響は大きかったんじゃないでしょうか。
そうですね。団体のご利用がほぼゼロになってしまいました。しかし「マイカーに乗ったままお楽しみいただける」という点が良かったのか、個人のお客様はあまり減らず、去年夏ごろからは例年並の来園があります。
確かに、ウォーキングサファリゾーンを除けば全く他人と接触せずに楽しめますね。
とはいえ、もともと2万5000人ほどだった団体の来園者数がいきなりゼロになるのは、なかなか厳しいものがありました。お客様がひとりも来なくても動物たちはエサを食べますし、施設維持費も変わらずかかります。
確かに……。
そこで私たちは、去年の秋口にクラウドファンディングを実施しました。メディアに報道していただいたこともあり、普段インターネットをあまり利用しないお年寄りの方からも多数お問い合わせをいただくなどして、目標金額を上回ることができました。
群馬サファリパーク、しっかり歴史がありますもんね。
1979年に開園したので、今年で42年目になります。中には、「エサ代にしてくれ!」と現金を置いていかれる方もいらっしゃったりして、本当に助けられました。
最後にこんなことを聞くのもどうかと思いますが、広報さんが個人的に好きな動物を教えていただけますか。
猫ですね。
猫!(笑) ありがとうございました。
群馬サファリパークへのアクセス・チケット料金など
公式サイト:https://www.safari.co.jp/
【料金】
入園料金:大人2700円(高校生以上) / 子供(3歳~中学生)1300円
入場料金(駐車場代)がお車1台 500円。
乗用車でご入園の場合、ガイドラジオレンタル費用として500円。
園内周遊バスご利用の場合
サファリバス:800円
エサやりバス:1300円
飼育体験バス(土・日・祝):2600円
フルコースバス(平日)2000円
料金の詳細、お得なパックプランなどは公式サイトでご確認ください。
【アクセス】
〒370-2321 群馬県富岡市岡本1
お車でお越しの場合:上信越自動車道・富岡ICから約10分
電車でお越しの場合:JR高崎駅より私鉄上信電鉄に乗り換え、約35分間乗車 → 上州富岡駅で下車 → タクシーで約15分
またはJR高崎駅よりタクシーで約40分
現在(2021年2月)は新型コロナウイルス感染防止のためイベントは行われていませんが、遊園地内にあるイベントホールでは年間を通して動物の赤ちゃんとの記念撮影などの楽しいイベントも開催されています。
取材・執筆:市根井