北九州市立いのちのたび博物館
北九州市立いのちのたび博物館は自然史・歴史博物館です。「いのちのたび」をコンセプトとし、生命の進化の道筋と人の歴史が展示で解説されています。
西日本最大級の総合博物館「北九州市立いのちのたび博物館」へ行ってみた
北九州市立いのちのたび博物館は楽しく自然と歴史を学べる場所でした。
目次
スペースワールド駅から徒歩6分。
北九州市立いのちのたび博物館は西日本最大規模を誇る総合博物館です。
恐竜の迫力に圧倒されたり、
360度ジオラマを体感したり、
貴重な展示物を見学することもできるんです!
そんな北九州市立いのちのたび博物館の魅力を、広報の濱田さんに教えてもらいました!
骨の色まで忠実に再現した迫力ある恐竜を見られる
いのちのたび博物館はどのような博物館なのでしょうか?
いのちのたび博物館は、正式名称を北九州市立自然史・歴史博物館といいます。もともと北九州市にあった自然史、歴史、考古の3つの博物館が一体となり、2002年に総合博物館としてオープンしました。規模としては西日本最大級を誇ります。
全部見るのは大変そうですね。
張り切って全体を巡るのも楽しいですが、館内は広大なので、ひとりひとりが好きな部分を好きなだけ見学するという楽しみ方をされるケースが多いです。
さて、まずは自然史ゾーンから見ていきましょう。こちらはファミリーに人気のエリアです。地球の誕生から古生代、中生代、新生代と時代ごとに誕生する生命が展示されています。
これの月の石って、そのままの意味で月の石ですか?
はい。この月の石は、アメリカのアポロ12号が1969年11月19〜20日の月面探査で採集したものです。
1990年から2018年までスペースワールドで展示され、閉園後にアメリカに返却されましたが、あらためて北九州市で一般公開されることになりました。
※「月の石」は今後、他施設へ移管される予定です。展示状況については、いのちのたび博物館にお問い合わせください。
ものすごく貴重な展示ですね・・・!
続いてご案内するのは、恐竜が全盛期を迎えた中生代の展示です。子供たちに人気のあるティラノサウルス、ステゴサウルス、トリケラトプスはもちろん、全長約35メートルもある世界最大級のディプロドクスも展示しています。
迫力満点!大人も子どももこれには興奮しますね。
恐竜は発掘された地層によって白っぽかったり、黒っぽかったりします。展示の恐竜たちはレプリカですが、そんな色まで再現しています。
それだけ高い再現性があるということですね。
これはアンモナイトですね!
こちらのアンモナイトはきれいなうずまき状のものですが、他にも不思議な形をしているアンモナイトもたくさん展示されています。
アンモナイトひとつをとっても奥が深いんですね。
中生代の一夜の様子を再現した360度型ジオラマ
館内の雰囲気が変わりましたね。
ここからはエンバイラマ館です。まるで、中生代へタイムトリップしていくような感覚で冒険の世界へひき込まれていきます。
これは海ですか?
こちらは1億3000万年前の脇野湖をCGで再現しています。脇野湖の小魚の化石が発見されたことが、当館の前身のひとつである自然史博物館が開館するきっかけにもなったんです。
ほんとまるで恐竜の時代にタイムトリップしたみたいですね。
中生代の北九州をリアルに再現している当館自慢のエリアでもあります。
中でも一番人気が360度型ジオラマです。このジオラマには、マメンチサウルスやディロングなどリアルに動く恐竜ロボットや植物、昆虫、小動物が展示してあり、環境照明や映像で中生代の一夜の様子を演出しています。
リアルさにこだわった本物の標本
続いては生命の多様性館をご案内します。生命の多様性館には生物の剥製や標本が並んでいます。
ええー!この巨大なマンボウも本物の標本なんですか!
それにしてもものすごい数の標本ですね。
北九州で出たリュウグウノツカイや、北九州の動物園から寄贈されたキリンの標本もあります。
キリンの首の骨が7個もあることをたったいま知りました!
標本を見るとさまざまな発見がありますね。なので、肉食動物と草食動物の歯のつき方や目のつき方の違いが分かりやすいように展示しているんです。
なるほど、そのような工夫があるんですね。
他にも、館内の床には本物の化石があったりもするので探してみてください。
これは難易度高いですね・・・!
「路」をテーマに時代ごとの文化を展示
ここからは歴史ゾーンです。文化と伝統を今に伝えるカルチャーモールに始まり、探求館、テーマ館、文化学習園があります。
これは祇園祭の道具ですか?
小倉祇園太鼓など3つのお祭りで使われます。特に戸畑祇園大山笠行事はユネスコの無形文化遺産に「山・鉾・屋台行事」として登録されている伝統的なお祭りです。
これは住居ですかね?
弥生時代の復元住居です。ドングリのアクを抜くための大規模な「水さらし場」が見つかった北九州市小倉南区長野小西田遺跡をモデルに、弥生時代の暮らしが体感できるよう再現しています。
この切り株はなんですか?
こちらは3700年前のクスノキです。まだクスノキの匂いが残っているんです。このように当館は触れる展示が多いのが特徴です。
なんだかご利益がありそうですね!
続いてはテーマ館です。北九州は中国や朝鮮半島に近く、文化が日本に伝わる入り口なので「路」をテーマにしています。
テーマ館では縄文、弥生の展示を辿り、お次は明治時代になりましたね。
昭和33年10月20日、八幡製鉄所の社宅での一日を再現しています。間取りは玄関・台所と二間の畳の部屋からなっています。
「ALWAYS 三丁目の夕日」感があります。
まさに同時代です。ALWAYS 三丁目の夕日も昭和30年代なので。
明治時代に使用された実物の農具や民具が見られる文化学習園
これは何時代だろう・・・。
明治時代の民家を移築したものです。農家を再現しています。
家の中にも色々ありますね。
実物の民具や農具が並んでいます。機械化される以前の農業では木材で作られた道具が使われていました。
時代ごとの変化が学べて楽しいですね。
子どもたちにとっては土間が珍しいものだったりと、新しい発見がたくさんあるようです。
最後はやっぱりお土産を買いたいですね。
ミュージアムショップでは当館限定のオリジナルグッズや本物の化石や鉱物、恐竜フィギュアなど様々なお土産を販売しています。ぜひお立ち寄りください。
北九州市立いのちのたび博物館は楽しみながら自然と歴史を学べる博物館でした
北九州市立いのちのたび博物館は楽しみながら自然と歴史を学べる博物館でした。
アースモール、エンバイラマ館、生命の多様性館、自然発見館、カルチャーモール、探求館、テーマ館、文化学習園など様々なエリアに分かれ、壮大なスケールでエンターテインメント性の高い展示がなされています。
北九州市を訪れる際はぜひ、行ってみてください。
いのちのたび博物館では企画展や特別展をはじめ、体験講座や講演会も開催しているのでぜひ最新のイベント情報をチェックしてくださいね!
北九州市立いのちのたび博物館の施設情報
営業時間
9:00~17:00(最終入館16:30)
休館日
年末年始、毎年6月下旬頃(害虫駆除)
常設展観覧料
大人 | 600円 (480円) |
高校生以上の学生 | 360円 (280円) |
小中学生 | 240円 (190円)※わらべの日[毎月第2日曜日]は無料 |
小学生未満 | – |
シニア (北九州市・福岡市・熊本市・鹿児島市・下関市在で65歳以上の方) |
180円 |
※シニア料金の適用には公的機関が発行した証明書(住所・氏名・生年月日の記載のあるもの)の提示が必要です
アクセス:福岡県北九州市八幡東区東田2-4-1
・車
山口南ICより約1時間28分
山口南IC→[山陽中国自動車道60分]→門司IC→[都市高速25分]→枝光ランプから約3分
福岡ICより約48分
福岡IC[九州自動車道25分]→八幡IC→[都市高速15分]→枝光ランプから約3分
・電車
小倉駅→[鹿児島本線15分]→スペースワールド駅→北九州市立いのちのたび博物館
取材・執筆:KOH